平成8年 東京新大学野球連盟2部春季リーグ戦

『大混戦の末、1部復帰の夢を追う国際大がエース温存でも優勝を拾う』
(戦犯は我々農工大?)
国際 駿河 杏林 理科 農工 都立 得失点差
東京国際大 ---- ○● ●● ○○ ○○ ○○ 7 3 99 51 +48
駿河台大 ●○ ---- ○● ○● ○○ ○○ 7 3 75 69 +6
杏林大 ○○ ●○ ---- ●○ ●● ○○ 6 4 67 46 +21
東京理科大 ●● ●○ ○● ---- ○○ ●● 4 6 44 63 -19
東京農工大 ●● ●● ○○ ●● ---- ●○ 3 7 36 60 -24
東京都立大 ●● ●● ●● ○○ ○● ---- 3 7 68 100 -32

※今季の国際大の入れ替え戦を観戦しての筆者・山口の雑感を別のページに書いてます。興味がある方はどうぞ→こちら。思い込み優先。失礼承知。

※今季の都立大の入れ替え戦を観戦しての筆者・山口の雑感を別のページに書いてます(実際の執筆は平成8年年末頃)。興味がある方はどうぞ→こちら。失礼承知。


試合結果

4/6 ●杏林大 7-10 駿河台大○ ○東京理科大 5-3 東京農工大●
4/7 ○東京国際大 12-3 東京都立大●(7回コールド) ○駿河台大 5×-4 東京理科大●(9回サヨナラ)
4/13 ●東京農工大 5-10 東京都立大○ ○杏林大 8-6 東京国際大●
4/14 ●東京理科大 3-14 東京国際大○(7回コールド) ○駿河台大 6-5 東京農工大●
4/21 ○東京国際大 8×-1 駿河台大●(8回コールド) ●東京都立大 2-6 杏林大○
4/27 ●杏林大 3-7 東京理科大○ ●東京農工大 2-7 東京国際大○
4/28 ●東京都立大 14-17 駿河台大○ ○東京農工大 3-1 杏林大●
4/29 ○駿河台大 10×-9 東京国際大●(9回サヨナラ) ●東京理科大 6-8 東京都立大○
5/6 ●東京農工大 1-6 東京理科大○ ●東京都立大 14-18 東京国際大○
5/11 ○杏林大 11-6 東京都立大● ○東京理科大 10-5 駿河台大●
5/12 ○東京国際大 8-1 東京理科大●(7回コールド) ●東京都立大 1-8 東京農工大○(7回コールド)
5/18 ●東京農工大 1-3 駿河台大○ ●東京国際大 2-8 杏林大○
5/19 ●東京理科大 1-8 杏林大○(8回コールド) ○駿河台大 16-2 東京都立大●(7回コールド)
5/25 ●杏林大 6-7 東京農工大○ ○東京都立大 8×-1 東京理科大●(8回コールド)
5/26 ○東京国際大 15-1 東京農工大●(7回コールド) ●駿河台大 2-9 杏林大○


個人タイトル
首位打者
村松 謙(国際大.16)


32打数14安打 .438

最多本塁打
管野 英雄(国際大.6)


34打数14安打 .412 5本塁打

最多打点
管野 英雄(国際大.6)


34打数14安打 .412 18打点

最優秀出塁率
五十嵐 康之(国際大.8)


24打数7安打16四死球 .575

最多盗塁
田中 忠司(国際大.2)


39打数9安打 .231 11盗塁

最多勝利
井澤 俊介(杏林大.18)


5勝2敗0S 防御率 3.00

最優秀防御率
塩見 成行(国際大.11)


3勝0敗0S 防御率 1.91

最多奪三振
井澤 俊介(杏林大.18)


5勝2敗0S 奪三振 53


打撃15傑 (規定打席数は、28-コールド勝利数)
打席 打数 打点 打率 出塁率 得点圏
1.村松 謙(国際大.16) 44 32 14 3 28 11 2 0 10 .438 .545 .333
2.管野 英雄(国際大.6) 46 34 14 5 29 18 2 5 10 .412 .533 .429
3.窪田 直(都立大.35) 50 37 14 2 24 14 2 1 11 .378 .521 .438
4.鬼木啓一郎(理科大.3)△ 43 35 13 2 25 8 0 9 8 .371 .488 .267
5.山口 直彦(理科大.18)□ 31 28 10 0 15 7 3 5 0 .357 .357 .455
6.吉田 大治(理科大.21) 38 29 10 0 15 7 0 4 9 .345 .500 .429
7.住吉 信篤(国際大.10) 49 33 11 1 16 6 4 4 12 .333 .500 .273
7.井澤 元博(国際大.14)△ 47 39 13 3 24 11 0 6 8 .333 .447 .375
9.小山 幸朗(駿河台.2) 45 42 13 1 16 9 0 8 3 .310 .356 .375
10.井澤 俊介(杏林大.18) 46 37 11 1 19 9 1 10 8 .297 .422 .333
11.平川 宏(駿河台.35) 40 34 10 1 16 5 0 4 6 .294 .400 .333
12.五十嵐康之(国際大.8) 46 24 7 1 13 6 6 5 16 .292 .575 .333
13.村上 貴洋(杏林大.12) 45 31 9 0 13 8 3 7 11 .290 .465 .286
14.下里 友則(農工大.14) 44 38 11 2 22 8 1 3 5 .289 .364 .214
15.堀江 裕(都立大.34) 46 42 12 0 15 9 0 6 4 .286 .348 .300
15.河野 晋吾(駿河台.10) 46 35 10 0 11 4 0 4 11 .286 .457 .286


投手10傑(規定投球回数は28-コールド勝利数)
試合 S 投球回数 打者 防御率 被打率
1.塩見 成行(国際大.11) 4 3 0 0 28 1/3 118 19 0 14 15 12 6 1.91 .196
2.下里 友則(農工大.14) 9 2 4 0 54 2/3 251 43 4 45 41 33 17 2.80 .213
3.井澤 俊介(杏林大.18) 7 5 2 0 63 283 54 3 53 39 35 21 3.00 .234
4.川内 真之(国際大.23)△ 5 3 2 0 26 123 24 2 14 26 16 9 3.12 .261
5.山口 直彦(理科大.18) 7 3 1 1 43 184 30 4 32 21 25 15 3.14 .191
6.細貝 章(駿河台.11) 9 4 1 0 49 1/3 225 49 2 22 30 28 19 3.47 .262
7.石井 大輔(都立大.18) 6 2 4 0 42 209 51 1 19 32 42 25 5.36 .300
8.小澤 弘治(駿河台.18) 9 3 1 1 28 150 28 0 13 36 26 18 5.79 .272
9.窪田 直(都立大.35) 6 1 2 0 31 1/3 160 28 6 15 33 35 24 6.89 .226


入れ替え戦


平成8年6月15日 創価大学グランド 1・2部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京国際大(2部1位) 0 0 0 0 0 0 4 1 1 6
工学院大(1部6位) 0 0 2 0 0 1 2 3 × 8

1年前の入れ替え戦と、逆の立場で同じ顔合せとなったこの対戦だが、板橋・高田の両エースが健在の工学院大が、本田を使えない東京国際大に連勝した。

工学院・板橋、国際・塩見の先発で始まったこの試合は、3回に工学院が板橋・志摩の連続適時打で2点を先制。さらに6回にも1点を加えた工学院は、投げては板橋が好投。しかし1年前同様、板橋の前に屈するかと思われた国際打線だが7回に反撃。3四球を足場に2死満塁と攻め、井澤の2点適時打で1点差に迫り、さらにリーグ戦であわや4冠王という活躍を見せた管野の2点適時打で逆転。リーグ戦で99点を叩き出した国際打線が1イニングで板橋をとらえたが、工学院もすぐに板橋の2点適時2塁打で逆転し、雪辱を期した塩見をKO。8回には国際も、工学院の2番手投手・佐藤から同点には追いついたがその裏に登板した鈴木が志摩・塩見の連続適時打で3点を奪われ、惜敗。板橋から3点のビハインドを逆転し、先発の塩見も粘投した国際だったが今一歩工学院に及ばなかった。

平成8年6月16日 創価大学グランド 1・2部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
工学院大(1部6位) 0 0 0 6 1 0 0 0 2 9
東京国際大(2部1位) 0 0 0 1 0 0 0 0 2 3

2本柱のもう1人・高田を先発させた工学院大と、リーグ戦中盤から頭角を現した2年生左腕・川内を先発させた国際大だったが、4回で勝負がついてしまった。

高田・川内ともに四死球を出しながら無失点に抑える立ち上がりを見せたが、4回に工学院が川内をとらえる。伊藤の適時2塁打で先制してなお1死満塁と攻め、捕逸で2点目。さらに横溝の適時打で3点目を挙げたあと、今度は暴投で4点目。代わった塩見が2死まで取ったものの満塁から志摩に2点適時打を浴び、結局国際はこの回6失点。このリードで工学院・高田は余裕の投球。8回までを1点に抑え、最終回には1年生投手・岡川を投入。失策絡みで2点を返されたものの工学院が圧勝した。

東京国際大にとって1年前のリターンマッチとなったこの入れ替え戦は、多いに注目された試合となったが、結局地力に勝る工学院大が2連勝。東京国際大は2部転落後2季目で優勝を拾ったものの、本田を故障(?)で登板させられず、結局工学院大が多少上のレベルにいることを確認する入れ替え戦となってしまった。


2・3部入れ替え戦第1戦は東京外国語大(3部1位)がコールド勝ち

平成8年6月16日 創価大学グランド 2・3部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京都立大(2部6位) 0 2 0 3 1 1 0 0 1 8
東京外国語大(3部1位) 0 0 2 0 2 0 2 0 1 7

第1戦をコールド負けで落とした都立大が、相手失策で得点を重ね、辛うじて1点差で勝利を拾った。

あとがない都立はリーグ戦で不調だったエース・石井を先発。対する外語は第1戦で先発した北島を温存して高野を先発させ、序盤から点の取り合い。同点で迎えた4回に都立が荒川の適時打等で3点を挙げれば5回に外語は鈴木の2点適時打で2点を返す。6回に都立が突き放すものの7回に外語は合路の、1塁ベースに当たる好運な適時打等で食らいつく。両投手ともピリッとせずに点の取り合いとなり、最終回には外語が1点を返してなお2死1.2塁と詰め寄ったが都立が辛うじて逃げ切り。故障もあるらしく、リーグ戦同様にあまりよくない投球に終始した都立・石井だったが、13安打を浴び、165球を投げながらなんとか完投勝利。第3戦に2部残留の希望をつないだ。

平成9年6月17日 創価大学グランド 2・3部入れ替え戦第3戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京外国語大(3部1位) 3 0 0 0 1 0 0 0 2 6
東京都立大(2部6位) 0 1 0 1 1 0 1 0 1 5

満を持してエース・北島を先発させた外語大と、ボロボロではあろうが頼るしかない石井を先発させた都立大との、2部を賭けた最終決戦は最後までもつれたがほんの紙一重の差で、外語大が薄氷を踏む勝利を挙げた。

外語は初回、敵失で先制したあと、さらに続く好機に京谷に2点適時3塁打が出て3点を先制。いきなり心理的に大きなビハインドを背負うことになった都立だが、2回に岩佐の適時打で1点、4回にも岩佐の適時打で1点を返す。5回に外語が1点を追加するもののすぐに都立が窪田の適時3塁打で1点差に迫り、さらに7回にはこの日当たっている岩佐にソロ本塁打が出てついに同点。試合の流れがやっと都立に傾き、8回にも都立が2死1.3塁の好機を迎えるもここは無得点。それでも都立は流れを失っていないように見えたが9回、外語がワンチャンスをものにする。1死3塁の好機を3走の本塁憤死で潰したかに見えたがしつこく2死1.2塁と攻め、打順は4番の種山に。第2戦では就職活動で欠場し、この試合でもそれほど当たっていなかった種山だったがカウント2-3から「狙っていた」という直球を叩き、左越えの2点適時2塁打。苦しんだ末にようやく都立を振り切ったかと思われた外語だが、都立も9回に反撃。1死満塁と攻めて荒川の一塁後方への好運な適時打で1点を返してなお満塁。2塁に俊足の窪田が進み、打順はリーグ戦でわりと打った堀江に。負けているとは言え一打サヨナラの雰囲気が都立ベンチに漂ったものの、堀江の打球は遊ゴロに。併殺となって試合終了。北島・石井両投手ともによくはないながら力投し、どちらが勝ってもおかしくない試合だったが紙一重の差で外語が辛勝した。

東京外国語大は、平成3年頃以来、久々の2部復帰。対する東京都立大は、1年前の入れ替え戦で2連勝で2部昇格を決めながら2季連続で2部最下位を味わい、またも3部に逆戻りしてしまった。


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