平成12年 東京新大学野球連盟秋季入れ替え戦

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[入れ替え戦]


平成12年11月11日 創価大学グランド 1・2部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本工業大(2部1位) 3 1 1 0 0 0 0 1 1 7
杏林大(1部6位) 0 0 0 0 3 7 0 1 × 11

序盤・中盤と交互に主導権を取り合った試合は、杏林大が逆転勝利を飾った。

日本工業大は初回、敵失で1点をもらったあと藁科に2ランが出て3点を先制。 2回に木野の適時打、3回には敵失で加点。投げては先発・三浦が4回まで相手打線を 無安打に抑える好投を見せ、序盤、優位に試合を進めた。しかし5回、日本工業大が 藁科の3塁打から作った無死満塁の好機を併殺で逃すとその裏、杏林大は 釜井の初安打から好機をつかみ、草場の2点適時打等で3点。6回には1死2.3塁から 永井の遊ゴロが敵失を誘い同点。さらに福山の2塁打、有田の一ゴロ野選、 伊藤の適時打、草場の三ゴロ野選、馬場の適時2塁打と打線がつながり、三浦をKOしての 一挙7得点。4回から岩崎をリリーフした新村が走者を出しながら失点を最小限に抑え、 杏林大が第1戦をものにした。

日本工業大は相手のミスにもつけ込み、よい雰囲気で序盤を進めたが中盤、三浦が つかまりかけたところに守りのミスも重なったのが痛かった。杏林大は序盤完全に 浮き足立ち、岩崎がまさかの3回降板を余儀なくされたが新村が後続を断ち、 逆転を呼びこんだ。それにしても両チームトータル9失策2捕逸。来季1部校を決めるにふさわしい 戦いを期待したい。

平成12年11月12日 創価大学グランド 1・2部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7
杏林大(1部6位) 2 9 4 3 2 0 1 21
日本工業大(2部1位) 0 0 0 0 1 1 0 2
(7回コールド)

杏林大が序盤から猛攻撃をかけ、先発全員安打・先発全員得点で圧勝した。

初回に間野の押し出し四球と大城の犠飛で2点を先制した杏林大は2回、日本工業大先発の 菊池の4連続四死球で1点を追加。なおも満塁から間野・大城・釜井・永井・福山と5連打。 さらに押し出し四球も含め、この回9点を挙げて大勢を決めた。3回以降も杏林大は 攻撃の手を緩めず、大量に加点した。先発の大門も大量リードに守られて5回を 2安打1失点に抑える好投を見せた。

日本工業大は先発の菊池が2回途中、被安打6、与四死球10、失点11の大乱調でKO。 トータルでも16安打16四死球5失策といいところなく失点を重ね、反撃も ままならなかった。 一方の杏林大は2季連続の1部最下位に甘んじながら、2季連続で2部校との実力の差を 見せつけて1部残留を果たした。


平成12年11月11日 創価大学グランド 2・3部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
電気通信大(3部1位) 1 0 3 3 0 1 0 0 0 8
東京都立大(2部6位) 1 0 0 1 0 0 0 3 0 5

電気通信大が谷口の投打に渡る活躍を軸に、今季の3部での戦いぶりそのままに東京都立大を押し切った。

初回に1点ずつを取り合う立ち上がりとなったこの試合、3回に電気通信大が谷口の 2点適時2塁打と桶田の犠飛で3点を勝ち越し。さらに4回には2死1.3塁から 谷口が左中間に3ランを叩き込み、7-1と大量リード。その谷口は投げても 安定感ある投球で相手打線を分断。東京都立大も8回に敵失からつかんだ好機に 萩原の適時打、森高の押し出し四球等で3点を返したものの谷口がふんばって 完投勝利。大事な初戦をものにした。

電気通信大は谷口が打っては3安打6打点、投げては9安打を浴びながら自責点2で 切り抜ける力投。対する東京都立大は先発の藤井が9与四死球の苦しい投球で失点を重ね、 打線も安打は打ちながら要所を谷口に締められた。

平成12年11月12日 創価大学グランド 2・3部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京都立大(2部6位) 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2
電気通信大(3部1位) 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

緊迫した投手戦となったこの試合、わずかな差で東京都立大が辛くも逃げ切った。

東京都立大・平嶋、電気通信大・谷口ともに無難な立ち上がりを見せたこの試合、 最初に好機をつかんだのは電気通信大。2回に2死1.2塁の好機で桶田に左前打が出るも 2走・斉藤が本塁憤死。続く3回にも電気通信大が無死1.2塁の好機を作るも2走が捕手から牽制刺と、 なかなか先制点が奪えない。一方、先発投手・谷口は連投にもかかわらずすばらしい投球を披露。 5回まで相手打線を無安打無得点に抑え、投手戦となった。
均衡が破れたのは7回。電気通信大は2死3塁から桶田が詰まりながら中前に落とし 1点を先制。しかし試合が動いたのをきっかけに東京都立大にも動きが出る。 8回1死後、萩原の安打と青木のバントヒットで1.2塁。ここで梅田のバントヒットに 谷口の悪送球が絡み同点。さらにカバーの右翼手から三塁への送球も悪送球となり、 瞬時の逆転劇が起こった。電気通信大も9回に2死2塁と粘り、谷口が中前打を 放つも2走・住田が本塁憤死で試合終了。紙一重の試合は、両チームの守備面が 大きく影響した結果となった。

東京都立大は序盤から谷口に抑えこまれ、重い雰囲気が漂った。しかしその中で、 8安打を浴びながら直球と変化球のコンビネーションよく相手打線をうまく分断した平嶋の投球が光った。 守備陣もよく守った。電気通信大は谷口が被安打4、自責点0の力投を見せたものの自らの バント処理のミスで招いた失点が重くのしかかった。細かな守備・走塁面でのミスも痛かった。

平成12年11月18日 創価大学グランド 2・3部入れ替え戦第3戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
電気通信大(3部1位) 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 2 3
東京都立大(2部6位) 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
(延長13回)

両チーム走者を出しながら拙攻で得点につながらない、悶々とした雰囲気のまま進んだ この試合は、電気通信大が東京都立大を振り切って23季ぶりの2部昇格を果たした。

電気通信大は1回、1死満塁からのスクイズ失敗で逸機し無得点に終わったが 東京都立大も1・2回と盗塁刺で無得点。3回に電気通信大が1死3塁から坂元が 右飛を上げるも3走・小畑がタッチアップで本塁憤死。対する東京都立大も その裏併殺で逸機。4回に電気通信大が無死2塁を三振併殺でつぶすとその裏 東京都立大も無死1.3塁で3・4・5番が凡退し無得点。ともに拙攻で先制点が 奪えない苦しい展開だったが5回、東京都立大は2死2塁から萩原の適時打で ようやく1点を先制。反撃を試みたい電気通信大は5回の1死2塁で盗塁刺、 6回の1死1.2塁で住田・林のクリーンアップが凡退と、打線が本来の力を発揮できない。

しかし1-0で迎えた8回、電気通信大は1死から小畑が左翼ポールいっぱいに起死回生の 同点本塁打。ようやく試合を振出しに戻した電気通信大だがその後も後攻の東京都立大が やや押し気味の展開。しかし東京都立大も谷口を捕らえきれず、8回2死2塁、 9回2死1.3塁、10回2死2塁、11回2死2塁をすべて逸機。そして決着は13回についた。 電気通信大は無死2塁に富永を置いて小畑が勝ち越しの適時打。さらに山下にも 適時2塁打が出て2点を勝ち越した。最後は谷口が相手打線を3者凡退に抑え、 電気通信大が接戦をものにした。

電気通信大は多少プレッシャーがかかったか、序盤から自分たちの攻撃が展開できないまま 拙攻を繰り返した印象があった。しかしその中で相手の拙攻にも助けられながら 最少失点に食い止める投球を見せた谷口の力投がとにかく光った。最後の試合となる 小畑・山下・富永らの4年生の活躍も光った。一方の東京都立大は 5回まで毎回安打ながら走者をうまく進められず流れをつかみきれなかった。 中盤以降、再三好機を迎えたものの打者の力不足もあって3度目の対戦の谷口を捕らえきれなかった。 平嶋も第2戦同様の好投を見せ、6回から12回は2安打に抑えたがさすがに最後は力尽きた。


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