平成24年 東京新大学野球連盟秋季入れ替え戦


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[入れ替え戦] [明治神宮大会および予選]


平成24年11月3日 共栄大グラウンド 1・2部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
高千穂大(2部1位) 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2
東京学芸大(1部6位) 0 3 0 1 0 1 1 1 × 7

平成24年11月4日 共栄大グラウンド 1・2部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京学芸大(1部6位) 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3
高千穂大(2部1位) 1 0 0 2 0 0 1 0 × 4

平成24年11月5日 岩槻川通球場 1・2部入れ替え戦第3戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
高千穂大(2部1位) 1 0 0 2 1 0 0 0 0 4
東京学芸大(1部6位) 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1


平成24年11月11日 岩槻川通球場 2・3部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本工業大(3部1位) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
工学院大(2部6位) 1 0 0 0 0 0 0 1 × 2


(この試合の記事は東京理科大学卒業生・藤島由幸氏によるものです)

お互いが今季リーグ戦の主戦投手を先発させなかった試合は息詰まる投手戦となった。

1回裏に、工学院大は2死3塁から石川の適時打で先制する。 日工大・先発の中西は初回に先制を許した後も毎回のように走者を背負うが、味方の反撃を信じて粘りの投球を続ける。 直球・変化球ともキレがあり、この日は特に緩いカーブを多投していた。 工学院大はこの落差の大きいカーブを軸としたピッチングの前に、チャンスは作るもののなかなか追加点を奪うことができなかった。 一方の工学院大・先発の石川も圧巻の投球を披露した。 直球を主体としてテンポよく投げ込み、何と8回まで被安打1、与四死球2の内容だった。 日工大は数少ないチャンスを何とか活かそうとし、1死1塁からでもクリーンアップの打者に送りバントを命じるケースが2度あった。 確実に得点圏へ走者を進める手堅い野球を展開したのだが得点を取ることはできなかった。

工学院大は、8回裏にこの試合初の連打を放ち1死2・3塁とする。ここで日工大ベンチが動く。 満塁策を採ってから前日のプレーオフで完投した雨谷を投入するのだが、交代前の投手に敬遠の四球を命じてから代えるというセオリー通りの動きであった。 そして、雨谷が投じた初球。打者・茂呂が意表を突くスクイズを決め、貴重な追加点を奪った。 本塁がフォースプレーとなる満塁の場面ではスクイズが成功しにくいと言われる。 またリードしている側がスクイズを失敗すれば、流れが一気に相手チームへと傾いてしまう危険性もある。 4回の無死2塁のチャンスではバントをする気配すら見せなかった工学院大は、ゲーム終盤に大胆な作戦を見せてくれた。 9回表には、ここまで温存していたエース中尾が登板。 打順は1番からであったが3人で締め、鮮やかな完封リレーで大切な初戦を制した。

両軍のベンチが攻撃において各打者に与えた指示は同じだったように思えた。 ファーストストライクから積極的にスイングする打者がほとんどだった。 石川・中西は共に制球力がありどんどんストライクを取ってくるタイプであるため、この作戦は正しかったと思う。 また第2戦が1週間後に予定されており、贅沢な継投は当然ながら予想できることだ。 ブルペンに控えるエースが登場する前に早く相手先発投手を打ち崩したいという狙いもあったことだろう。

それから、2・3部の入れ替え戦のみ変則日程となっており、日工大だけがこの日は連戦であった。 ただ、信頼できる投手が1枚しかいないチームならともかく、ここまできたら有利・不利は関係ないだろう。 むしろ野手は連戦の方が体が温まっていて好都合だと思われる。 2部以下では平日に試合を行わないことが通例となっているから、連盟サイドの日程調整における苦労も大きいと見る。 2部リーグ最終戦に勝利すればその翌日にプレーオフが行われるということを事前に通達されていなかった工学院大はやや気の毒だが、 それでも授業や実習でベストメンバーを揃えられない可能性がある平日に試合を強行されるよりはいいはずだ。 大事な入れ替え戦のために普段は使用することができない立派な球場を準備してくれる連盟側の決定に従うべきだろう。

平成24年11月18日 岩槻川通球場 2・3部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7
工学院大(2部6位) 4 0 1 0 3 0 2 10
日本工業大(3部1位) 0 0 1 0 0 0 1 2
(7回コールド)


(東京理科大学卒業生・藤島由幸氏より今季の入れ替え戦を通して)

今季の入れ替え戦は4年生の活躍が目立ったように思う。 就職活動や卒業研究などの理由で4年生になる前にチームから離れる選択をする部員もいる。 それでもチームに残った4年生は、下部のリーグから秋季の入れ替え戦に勝って昇格しても これで引退となるために上部リーグのグラウンドの土を踏むことができない。 そんな4年生たちが奮闘し、後輩たちに置き土産を残していく構図は感動的ですらある。 特に、高千穂大・土谷の活躍は鮮烈だった。

そして、両校の戦いを見て考えさせられたことがもう一つある。 それは、「大学野球への大人の携わり方」である。日工大のチームカラーがつい2〜3年前と比べて大きく変わっていた。 かつての日工大と言えば野武士のような男たちによる荒々しい野球というイメージがあり、 筆者としてはそれはそれで趣きがあって良いと感じていた。 また、伝統的に打撃が優れている選手が多いという印象もあった。 ところが、久しぶりに目にした日工大は、強肩でフットワークもいい大型捕手・西田を中心とした守備のチームであった。 指導者の影響により、ここまで変わるものかと驚いた。 野手のフィールディングの良さだけでなく、2塁への牽制球の質の高さなど練習量の豊富さをうかがわせる点は随所にある。 部員数はそれほど多くないものの、両チームはよく声も出ていて元気があった。 ところが、似ているようでいて雰囲気は大きく異なっていた。 明るい掛け声がこだまする工学院大に対し、日工大は悲壮感があふれておりきびきびとした動作をする選手たちの姿はまるで高校野球のようだった。 新たに就任された監督さんとコーチ陣がチームに規律を持ち込んだことは明らかである。 一方の工学院大・町田監督は、学生の自主性を重んじ陰で選手たちを支えるタイプである。 リーグ戦で使用するグラウンドを持つ会場校としての責任感も強く、また選手からの信頼も厚い。 現状の戦力を維持し、さらにチームを強くする上で学生をサポートする大人の存在は心強い。 両校とも、例えば1部リーグ昇格を狙える駿河台大のような戦力はまだ整っていない。 しかし、今後の伸びを期待させる戦いであったことは確かである。


平成24年11月10日 岩槻川通球場 3・4部入れ替え戦第1戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東京外国語大(4部1位) 0 0 3 0 0 0 0 1 0 4
国際基督教大(3部6位) 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2

平成24年11月11日 岩槻川通球場 3・4部入れ替え戦第2戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
国際基督教大(3部6位) 2 0 1 0 0 0 0 0 0 3
東京外国語大(4部1位) 4 0 0 1 0 0 0 2 × 7


(この試合の記事は東京理科大学卒業生・藤島由幸氏によるものです)

両先発投手とも立ち上がりは制球に苦しんだ。 ICUは先頭打者から3連続四球を選び無死満塁のチャンスを作る。 2死となるが、三善が2点適時打を放ち先制することに成功した。 ところがその直後、外語大も3四死球が絡むチャンスを作り満塁から田崎に走者一掃の適時3塁打が飛び出すなど一挙4得点であっさり逆転した。 点の取り合いを予感させる序盤だったが、休波・熊谷が共に立ち直る。 その後両チームは1点ずつを奪い合い、外語大2点リードのまま終盤まで推移したが、 8回裏に新井が2点適時2塁打を放ち3部昇格を決定付けた。

今季の入れ替え戦は3カードとも、同じような特徴を持つチームの組み合わせとなっている。 「だいぶ昔ではあるが全国大会出場経験もあり最近ではプロ野球選手も輩出している伝統校」、 「工科系の私立大学で学内の監督さんが率いているチーム」、 そしてこの3・4部の入れ替え戦は「国際的な最難関大学」の対戦と言える。 ゆとり教育・大学全入時代などという言葉は、狭き門を構える大学には無関係である。 その狭き門をくぐることができるくらい成績が優秀で、それでいて野球もできる文武両道な学生などそう多くはいないだろう。 部員を集めることにも当然苦労するはずで、試合でのやりくりも大変だろうと推察する。 例えばこの試合で、ICUは負傷して歩くことさえ困難となった選手を退場させずファーストへシート変更し、決して諦めない執念を見せた。

同じような境遇で戦い、共通の悩みを抱える相手チームは敵でもあり仲間でもあるのだろう。 しかし、この入れ替え戦はその仲間とも言える両校を勝者と敗者に分けてしまう戦いである。 敗れた後に悔しがるICUの選手たちの姿がとても印象的だった。 淡々と敗北を受け容れるのではなくあれだけ悔しがるのは、彼らが強い気持ちを持って野球に取り組んでいる証でもある。 この悔しさを忘れないでほしい。そして、外語大が達成したように1シーズンでの3部返り咲きを目指してほしい。


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